STマイクロエレクトロニクス、スマート・インダストリや高級家電向けに、性能と簡潔さを最適化したモータ制御用SiPを発表

多種多様な電子機器に半導体を提供する半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、Industry 4.0などのスマート・インダストリの普及を加速させる高機能モータ制御用システム・イン・パッケージ(SiP)を発表した。同製品は、インテリジェントなモータ制御を1パッケージで実現する。

STの新しいモータ制御用SiPであるSTSPIN32F0は、パワー素子とマイクロコントローラ(マイコン)・ベース駆動の柔軟性を組み合わせており、使いやすく小型。スマートな製造装置、電動工具とその冷却ファン、ドローンや小型ロボットなどの急成長中のハイテク製品、さらには高性能携帯型掃除機や空気清浄機などの高効率モータを内蔵する生活家電といったアプリケーションに最適だという。

STSPIN32F0は、マイコンとアナログICを小型QFNパッケージ(7 x 7mm)に集積し、マイコン・ベースのモータ駆動の柔軟性とパワー素子を、使いやすい小型の1パッケージで提供。このソリューションは、独自のモータ制御IPで既存の資産を活用する開発者にも、すぐに使用できるモータ制御アルゴリズムが必要な開発者にも、魅力的な製品になっているという。

また、その他のマイコンベースのモータ駆動ソリューションと比較した場合、STSPIN32F0には、ファームウェア開発を合理化するためのベクトル制御(FOC)や6ステップ制御等の一般的なモーション・コントロール・アルゴリズムと共に使用できる、ソフトウェア・ツール、ファームウェア・ライブラリ、ミドルウェアを含む広範なSTM32エコシステムが提供されるため、設計が大幅に簡略化されるという。

STSPIN32F0は現在量産中で、QFNパッケージ(7mm x 7mm )で提供される。単価は、1000個購入時に約1.95ドル。特徴は以下のとおり。

  • STSPIN32F0には、ARM(R) Cortex(R)-M0プロセッサ搭載の32bitマイコンであるSTM32F0が内蔵されており、センサありまたはセンサレスによるFOC、6ステップ制御等の多様なモータ制御アルゴリズムをホストできる。この性能が、高速回転のトルクと速度の精密制御に必要なアルゴリズムの高速実行を可能にするほか、追加機能をサポートするための帯域幅とヘッドルームを確保する。
  • STSPIN32F0に内蔵されている高集積アナログICは、ブートストラップ・ダイオードを内蔵した、3相ハーフ・ブリッジ・ゲート・ドライバ。ゲート駆動電流は最大600mAのため、設計者は選択したモータに適した定格のパワーMOSFETを選択できる。内蔵の保護メカニズムとして、リアルタイムに設定可能な過電流保護、破損の可能性があるシュートスルー電流を防止するための貫通電流防止、および減電圧保護と過熱保護の機能を備えている。
  • 集積されている複数のオペアンプが、コスト効率に優れたセンサレスまたはホール効果センサ・フィードバック・システムを設計するための柔軟性を最大化する。
  • 外付け部品点数の削減とシステム設計を簡略化する、内蔵の3.3V DC-DCバック・コンバータと12V LDOリニア・レギュレータにより、マイコン、外付け回路、およびゲート・ドライバに給電するための電圧レールが提供されると共に、電力効率が向上する。また、このSiPは、スタンバイ・モードに移行することで、マイコンに給電しているDC-DCコンバータ以外のすべての内蔵回路を無効化できるため、消費電力を最小化できる。

【関連リンク】
エス・ティー(ST)

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