[開発メンバー募集!] エッジとクラウドを包含するIoTプラットフォームと、ウフルの戦略 -ウフル 竹之下氏、勝氏インタビュー

データを無意味化する秘密分散技術をIoTにも活用

 
-ZenmuTech(ゼンムテック)社と協業されたそうですね。

竹之下: はい。ZenmuTech社は、データの無意味化で情報漏洩リスクをゼロにするインフラストラクチャを提供する企業です。そのZenmuTech社が持っている、秘密分散という技術があります。

それは、ひとつのデータの塊を複数に分割するのですが、分割するときにランダムなビットで分割します。そうすると分割した後のデータを見ても、全く何だか分かりません。つまり、無意味なデータになっています。その技術で情報漏洩を防ぎましょう、ということです。

我々はその技術をIoTに使おうとしています。enebularのデータフローのノードで表現できるので、まずはそれをenebularの有償ノードして作ろうとしています。

 
-具体的にはどういうことでしょうか?例えばデバイスから上がってくるデータそのものは分割されず、ただデータが上がってくるだけですよね?

竹之下: そうです。エッジ側で分割します。

 
-なるほど。エッジ側で分割して、データの一部をエッジに残す、と。そうしたらクラウドだけ見ても分からないということですね。

竹之下: そうです。分割すると言っても1対1ではなく、1000対1などの割合で分割しています。そうするとクラウドにアップロードするのは、1000分の1だけで済みます。

例えば、工場の全数検査で「出荷するすべての製品の画像を撮影しておいて、出荷後に何か問題があったらロールバックして、問題があったロットだけ画像の確認したい」、というニーズがあります。

それは、何か問題起きない限り普段は全然見ないので、クラウドに上げる意味がありません。クラウドに上げるには通信費もかかるし、クラウドで保存したらクラウドのストレージ量もかかるので、コストになります。

そうすると、ローカルに残しておきたいということになります。しかし、ローカルに残しておくと、盗み見られたり、情報漏洩したりする可能性があります。だからそれを1000対1に分割して、1だけクラウドに上げておくことで、無意味なデータにします。問題があったときに、問題があったところだけ結合して見る、という話です。

 
-しかも脆弱な通信環境でもデータが少ない、ということですね。

竹之下: そうです。あとは、監視カメラも同じような文脈です。大量に監視カメラをばらまきたいと思っても、監視カメラの画像データを全部クラウドにアップロードをすると、ものすごいデータ量になってしまいます。

しかしデータというのは貯めないと意味がないので、それだったらもうひたすら撮った画像をローカルに保存しておきましょう、という話もあります。例えば、自動ドアに監視カメラを仕掛け、不信な行動をした人のデータだけをクラウドに上げるユースケースなどを考えています。

そうすると、運用コストが全然かからないので、いいとこ取りの運用ができるようになります。例えば監視カメラの中や、NASの前に入るゲートウェイにenebularのエッジを入れるなど、データの処理部分にenebularを埋めようとしています。

mbedに少しでも興味があれば、どんどん触ってほしい

 
-勝さん、mbedをやっている人たちにメッセージをいただきたいです。

: mbedに関するプレゼンや交流を楽しむ為のイベントである「mbed祭り」は、私個人でやっていますが、オフィシャルにも手伝ってもらったり、関連するベンダーにも手伝ったりしてもらっているので、どんどん運営側の枠も増えています。

今までは、組み込みなどボード系技術者の参加が多かったのですが、ウェブ系の方もどんどん参加してくれるようになってきていて、毎回半数くらいは初参加の人が入ってきてくれています。オフィシャル感が漂っているのですが、ユーザーによるイベントだということを強調したいところです。

 
-いいですね。これからmbedをやってみたい人たちへのメッセージはありますか?

: 初心者枠というのがあるので、ぜひ参加していただきたいです。初心者枠は貸し出しもしているので、ファーストタッチが体験できます。そこで触って次のプレゼンターになるパターンもあります。

mbebオフィシャルにもコミュニティコーナーがあるので、そこなども活用してもらって、情報交換してやっていくという流れを作れているかなと思います。

ハードウェアがわかる人間がいないとIoTは進まない -ウフル インタビュー
株式会社ウフル プロダクト開発本部 デバイスプラットフォーム開発部 勝 純一氏

 
-みんながRaspberry PiなのかArduinoなのかと話しているときに、ARMって選択肢はなかなかですよね(笑)

: なかなかそこは難しいところですが、違いを示して、やる内容によっては選ばない選択肢ももちろんあると思います。

 
-ARMのチップは個人で買えるのでしょうか?

: 買えますが、普通のハンダじゃつけられないようなチップを買っても仕方がないので。あれをボードで使えるというのは強みですし、ベンダーもやっぱりそういうmbedに対応したという体で出すパターンがどんどん増えています。

 
-趣味でいじるならRaspberry Piもいいけど、スタートアップなどでも量産に向けて事業にしていきたい人たちは、mbedという選択肢もあるということでしょうか。

: そうですね。mbedで作ったものはプロの開発でもアウトプットできますので、そのまま引き続き、将来的に製品向けに作るプロトタイプという流れは、他のプラットフォームよりもすごくスムーズにできます。

 

ハードウェアがわかる人間がいないとIoTは進まない -ウフル インタビュー

 
-本日はありがとうございました。

ウフルの求人情報:IoTの「次の時代」を創るプロダクト開発メンバー募集!

ウフルについて

ウフルの創業は今から11年前。当時活用がようやく本格化したクラウドの提案、開発にいち早く取り組み、多くの実績を積んできました。現在は、クラウド/デジタルマーケティング/IoTを三つの柱として、企業のIT活用の”これから”を提案し続けています。

特にここ数年はIoTに力を入れており、2016年4月に満を持してIoTイノベーションセンターを設立。まだまだ本格的に立ち上がっていないIoT市場への啓蒙活動から、先端的な取り組みをしているお客様への支援(コンサルティング)、商用の開発まで幅広く取り組んでいます。

また、今後はSIやコンサルティングだけでなく、自社プロダクトも強化していきたいと考えており、enebular(エネブラー)、Milkcocoaなど自社プロダクトの開発も積極的に行っています。

ウフルはスワヒリ語で「自由」という意味。

「テクノロジーと自由な発想で未来を創る」を経営理念に、進化著しいITテクノロジーで世の中を豊かに自由にするため、様々な取組をしてきました。IoT、デジタルマーケティング、クラウド。ITテクノロジーは間違いなく世の中を変えていく。そこにウフルは積極的に関わっていきたいのです。

募集概要

これまでクラウドインテグレーターとしての成長を続けてきたウフル。
IoTへの取り組みの本格化にあたり、企業のご支援はもちろん、あわせて自社プロダクト・デバイスの開発にも取り組みます。そこで現在全社をあげて注力している自社プロダクトを開発するチームを一緒に作りあげていくみなさんをお待ちしています。

一から何でも自由にできる、作り上げていける。 そんな環境で、プロダクト開発にチャレンジしてみませんか?

【募集職種】
・ファームウェア開発者
 エッジデバイス(ARMマイコン用)エージェントプログラムの開発
・開発プロダクトの品質管理担当者
 製品クオリティのチェック、管理
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 自社クラウドサービスの監視システムの構築、運用管理。サーバー管理。
・デベロッパーサポート
 顧客(技術者含む)向けのサポート対応
・データサイエンティスト
 AI機能の開発をリードし、製品への組込開発

ウフルで一緒にIoTのこれからを提案していきましょう!

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