2018上半期のコネクテッド・カーのトレンド(後編)

トヨタのAlexa導入へのアプローチは多数の企業と違い、追加のハードウェアなしで、車内システムに統合する方針だという。それによって、Alexaの機能性を高いレベルで保つことができて、車内でニュースアップデート、インフォテインメントシステム制御やTo-doリスト作成、やスマートホームデバイス操作などができる。

自動運転技術の先行開発分野での技術開発を促進するために、トヨタは、新会社「Toyota Research Institute Advanced Development(TRI-AD)」を2018年3月下旬までに、東京に設立することを決定した。

新会社では、新規採用に加え、トヨタ、TRI、アイシン、デンソーのメンバーも含めて、1000名規模の体制とすることが目標だという。

特にソフトウェアやデータハンドリング技術の重要性は、これまでにないスピードでますます高まっている。そのような環境変化に対応すべく、トヨタは2016年にTRIを北米に設立し、AI、自動運転、ロボティクスといった技術の研究を行ってきた。そして今回、さらなる競争力強化を目指し、本新会社を設立することとした。

トヨタはTRIとの連携を強化し、その研究成果を先行開発、そして製品へと効率良くつなぐ
研究、先行開発領域における、トヨタグループ内での開発の連携強化による開発のスピードアップを狙う。

また、国内外トップ人材採用により開発力を強化しつつ、トヨタグループ内の知能化人材を育成する目的もある。

以上を実現するために、従来とは異なる発想で新たなスキームを構築することが必要だとし、今回、アイシンとデンソーおよびトヨタは、自動運転技術の先行開発分野における共同技術開発に向けた覚書を締結した。

また、3社それぞれが新会社に開発投資を実施することを予定している。今後3社は、具体的な共同開発契約の締結を目指して、更に協議を進めていくとした。

トヨタ、自動運転のソフトウェア開発で新会社「Toyota Research Institute Advanced Development」を設立

他にも、トヨタは、JapanTaxi、KDDI、アクセンチュアの4社と人工知能を活用したタクシーの「配車支援システム」の試験導入を開始すると発表した。

4社は、タクシー運行実績や人口動態予測だけでなく、タクシー需要への影響が大きい気象、公共交通機関の運行状況、大規模施設でのイベントなどのデータをAIに取り込み、需要の大小に応じた複数の学習モデルを適用している。

このタクシー需要予測技術の精度を東京都内で検証した結果、正解率94.1%という高い精度を実現できたという。

4社は、2018年2月から同システムをタブレットに実装して、JapanTaxiの関係会社である日本交通株式会社のタクシー数台に試験導入することで、実環境での有効性の検証を開始している。

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