横河電機株式会社と株式会社NTTドコモは、横河電機と奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)が共同開発した自律制御AI「アルゴリズムFactorial Kernel Dynamic Policy Programming」(以下、FKDPP)をクラウド上に置き、ドコモの5Gを介してプラントを模したシステムのリモート制御を行う共同実証実験を行い、遠隔操作における5Gの実用に向けた有効性を確認することに成功したことを発表した。
今回の実証実験では、クラウドにFKDPPを搭載し、制御を検証するための装置である「三段水槽」を、5Gを介して制御できるかの検証が行われた。
目標水位を決めて、低速から高速の制御周期での実験を行い、通信遅延がFKDPPによる制御に与える影響を調査した。
その結果、特に高速の制御において、5Gは4Gと比較して通信遅延が小さく、目標水位に対しオーバーシュートが小さいこと、0.2秒程度までの制御周期に対応しうることが確認された。
両社はこうした結果から、5Gがより良い制御を実現し、品質の安定や省エネルギーに寄与することを示しているとし、プラントにおける5Gの有効利用について今後も検討・活用を促進していくとしている。
なお、両社が加盟している5G-ACIAとして、今回の実証実験の結果を、2022年5月30日から2022年6月2日までドイツで開催される、製造業のための国際展示会「ハノーバーメッセ2022」に出展する予定だ。
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