自然災害が発生した場合、ドローンからの映像などで、現場の状況を取得することが重要となる。一方、詳細な情報を得るための高精細映像データは容量が大きいため、無線による伝送には、高速かつ大容量データを伝送できるネットワークが必要となる。
そこでシャープ株式会社は、ローカル5G環境を構築できる機器一式を防水キャリーバッグに収納した、可搬型ローカル5Gシステム「Instant 5G Network」のプロトタイプを開発した。
「Instant 5G Network」は、基地局やコア装置に加え、バッテリーやアプリケーションサーバなど、ローカル5G環境を立ち上げるのに必要な機器一式が、防水型のキャリーバッグに収納されている。山間部や河川部など、災害が発生した場所に持ち運び、5Gの無線通信環境を構築できる。
アプリケーションサーバには、災害現場での利用を想定したプログラムを内蔵している。これにより、ドローンなどと組み合わせて使用することで、ローカル5G環境でリアルタイムに伝送された災害現場一帯の高解像度映像の中から、人物や車両などをAIで瞬時に自動検出することが可能だ。
また、バッテリー駆動に加え、AC電源も使用できるため、長時間駆動にも対応可能となっている。
なお、「Instant 5G Network」のプロトタイプは、2023年11月10日から12日まで、東京ビッグサイトで開催する技術展示イベント「SHARP Tech-Day」にて一般公開される。
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