清水建設株式会社は2026年6月12日、スイス連邦工科大学チューリッヒ校発のスタートアップであるMESH AG社への出資を行い、同社との協業を通じて建設生産プロセスに「フィジカルAI」を導入したと発表した。
同取り組みは、高度な自動制御ソフトウェアとロボットアームを連携させ、鉄筋の加工・運搬・組立・結束・溶接といった一連の作業を自動化する「技術システム」の開発を進めるものだ。
事前にプログラムされた動作を繰り返すだけでなく、現場の状況を自律的に判断して動く「フィジカルAI」としての高い汎用性と精度が特徴だ。
核となるMESH AG社の「鉄筋作業プロセス自動制御ソフトウェア」は、様々なメーカのロボットアームと連携させることが可能である。
システムは図面を読み取ってロボットの動作を制御するだけでなく、搭載されたカメラやセンサを通じて鉄筋の配置、種類、形状をAIが自動認識する。
これにより、最適な組立順序やロボットの掴み位置、結束点を自律的に判断し、配置した鉄筋のずれといった誤差をリアルタイムで検出・補正しながら正確な組み立てを実行する。
清水建設は今後、MESH AG社のソフトウェアを活用し、平面的な配筋だけでなく、梁や柱、基礎といった複雑で立体的な(3次元)配筋作業にも対応し、これまで人力で行っていた作業を代替できる新たな「技術システム」を開発していく方針だ。
まずは、同社が施工を進める実際の建設現場やグループ会社の施設において実証研究を行い、日本固有の施工仕様への適合を進めるとしている。

