サイトアイコン IoTNEWS

サイバネットシステム、ベルトコンベアの突発的な停止を防ぐ予兆保全システムを提供開始

サイバネットシステム、ベルトコンベアの突発的な停止を防ぐ予兆保全システムを提供開始

プラントや工場にて使用されているベルトコンベアは、24時間365日の連続稼働が求められるため、故障による停止を防ぐことが非常に重要である。特に、総機長が数十kmに及ぶこともある大規模プラントのベルトコンベアは、点検の必要な部品点数が膨大な上、検査員の立ち入りが危険な箇所も多いことから、機器の状態を常時自動で監視して異常を知らせる予兆保全の仕組みが求められている。

昨今では様々なセンサやIoT通信機器の進歩により、人手に頼らないベルトコンベアの状態監視の活用が広まりつつある。しかし、それらの機器を適切に設置して監視システムを構築し、センサから集約したデータを用いて適切な予兆保全を行うには、機械や電気系統だけでなくITシステムや機械学習といった幅広い領域の専門知識が必要である。このような知識を持つ人材が組織内で不足しているのが現状であり、システム構築から運用面での障壁となっている。

サイバネットシステム株式会社(以下、サイバネット)は、工場やプラントで使用されているベルトコンベアの振動や温度などのデータを自動で取得し、設備状態の監視と予兆保全を行うことができるシステムのPoC(※1)パッケージ提供を開始する。

同システムは、下記の領域におけるソリューションをワンストップで提供する。

オートエンコーダを使った異常検知の例

なお、同システムを3ヶ月間から試用できるPoCパッケージの価格は129万円~となっている。パッケージ内容は、無線対応センサ機器(3軸加速度(※3)・温度それぞれ1系統・取付作業込み)、PoC期間中のクラウド環境+状態監視用ダッシュボード(機械学習込み)、サイバネットのエンジニアによるデータ分析レポートおよび機械学習アルゴリズムのカスタマイズとなっている。

※1 PoC(Proof of Concept):新たな概念やアイデアが実現可能か、効果や技術的な観点から検証する行程。
※2 オートエンコーダ:ニューラルネットワークを利用した教師なし機械学習の手法の一つ。様々な拡張や応用例があるが、正常な情報を学習データとして異常な状態を検知するシステムとしても利用可能である。
※3 3軸加速度:測定対象物の単位時間あたりの速度の変化率(加速度)を、X/Y/Z方向の3軸方向で取得したデータ。3軸加速度データにより、対象物の立体的な動きを検出することが可能になり、より高度な振動状態の検出と予測を行うことができる。

モバイルバージョンを終了