モーターなどを製造するブラジルのWEGは、Ansysのシミュレーションソリューションを使用して、小型かつ軽量な産業用モータ「W80 AXgen」を開発したと発表した。
今回WEGは、複数のAnsysのマルチフィジックスシミュレーションソリューションを活用し、モータを冷やすための液体冷却液の流れをシミュレーションしたり、モータを作る際に使う材料の強度や衝撃への耐性を調べたり、モータに最適な材料を特定したりした。
その結果、通常最大1,498kgになる出力220kWの標準的な産業用誘導モータを、139kgまで削減することができた。さらに、性能を維持しながら重量51kgの超小型設計を実現した。
これにより、原材料の量を大幅に削減し、出荷などの下流の物流コストを削減するほか、CO2排出量の削減にも寄与するとのことだ。
なお、「W80 AXgen」電動モータは、シングル構成で5.5kWから220kWまで、スタッカブル構成を利用すれば最大440kWまで利用可能で、エアコンプレッサ、ウォーターポンプシステム、発電機など、OEMのさまざまな産業用途で使用されている。
Ansysの最高技術責任者兼持続可能性プログラムのエグゼクティブスポンサーであるPrith Banerjee氏は、「当社は50年以上にわたり、最先端の数値シミュレーション技術の改良に取り組んできた。そして、今では数十年にわたる材料研究が追いついてきている。これは、新しい材料と、広範な物理ベースの知見を提供するAnsysのシミュレーションソリューションを組み合わせた、お客様にとって最適な組み合わせだ」と述べている。
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