ウィーメックス株式会社は、日本マイクロソフト株式会社の技術協力を得て、OpenAIが開発した生成AI「ChatGPT」と音声認識AIを活用した薬歴入力支援システムの、薬局における実証実験を開始したことを発表した。
今回実証実験を開始した薬歴入力支援システムは、薬剤師と患者の服薬指導時における音声を、音声認識AIが解析・テキストデータ化し、「ChatGPT」により薬歴のフォーマットに要約・変換され、薬剤師の承認をもって連携する薬歴システムに自動入力されるものだ。
通常、特定の事業分野に特化した「ChatGPT」や音声認識AIを高精度に活用するには、事業分野のデータを用いたAIの追加学習や、専門的なプロンプト・エンジニアリング(AIへの最適な命令文の設計)が重要だ。
そこでウィーメックスは、保険薬局用コンピュータ「PharnesV」シリーズのチェック機能等を実現するデータとそのノウハウを活用し、薬歴入力支援のためのシステム開発を行ったのだという。
なお、「PharnesV」シリーズでは、OTC医薬品と処方薬の相互作用チェックや使用禁忌チェック、レセプトチェックなどのチェック機能、定型文入力支援機能などを搭載しており、それらを実現するためのデータをウィーメックスが保有している。
また、「ChatGPT」の利用に関して指摘されるセキュリティ課題に関しては、マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」と、医療機関が電子カルテや診療データを民間事業者が運営する外部設備に保存する際に準拠する必要がある「3省2ガイドライン」に準拠したウィーメックスの電子薬歴システムにより、情報漏洩リスクや個人情報の二次利用に配慮した設計となっている。
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