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日立ソリューションズ、デジタルツインで設備管理を効率化する「都市・建物向け xRトータルソリューション」を販売開始

昨今、現実空間を仮想空間に再現するデジタルツインによる業務効率化や省人化、作業遅延リスクの低減などへの活用が期待されている。

一方、現実空間を仮想空間に再現し、業務に活用するためには、屋内外の地図や点群、BIMなどを活用した仮想空間の構築、現実空間や業務に合わせた仮想空間へのオブジェクトの可視化、外部システムとの連携など、高い技術力とシステム構築力が求められる。

そこで株式会社日立ソリューションズは、デジタルツインで現実空間の建物や設備を仮想空間に再現し、xR技術により建物や設備の維持管理の作業状況を可視化する「都市・建物向け xRトータルソリューション」を、2022年9月30日より販売開始する。

「都市・建物向け xRトータルソリューション」では、地図や建物・設備のBIM、点群データなどを活用し、仮想空間に現実世界の空間情報とひもづいたデジタルツインを構築することが可能だ。これにより、建物と設備、人や物の位置・行動などをデジタルツインで管理することができる。

また、デジタルツイン上に架空のオブジェクトを可視化し、配置したオブジェクトを複数のユーザ間で共有することができる。ユーザごとの表示制御が可能で、PC利用者にはVRで表示し、スマートフォンやタブレット端末利用者にはMRで表示、権限のないユーザには表示させないといった制御が可能だ。

日立ソリューションズ、デジタルツインで設備管理を効率化する「都市・建物向け xRトータルソリューション」を販売開始
複数ユーザ間での活用例

仮想空間に配置するオブジェクトは、ユーザがドラッグ&ドロップといった操作で、追加・削除、配置・サイズの変更を行うことができる。

オブジェクトカスタマイズを行っているイメージ画面

実際の配管修理業務に適用した場合のイメージは以下の通りだ。

  1. 現実空間にルート案内を重ね合わせて、修理対象となる目的の配管まで作業者を案内する。
  2. 目視できる配管に加え、壁や地中の配管の中から、修理対象の配管を見つける。
  3. 仮想空間上で、配管を流れる物質や方向を表示し、修理前に配管を閉じた場合の周囲への影響をシミュレーションする。
  4. 実際に配管を閉じた場合、仮想空間のデジタルツインでリアルタイムに配管の流れが止まったことを確認する。
  5. 作業者が作業状況を入力することで、管理者や作業者同士で遠隔からリアルタイムに作業状況を把握することが可能。
  6. 万一の障害発生時には、仮想空間上でトラブル発生箇所を表示し、管理者や付近の作業者に警告アラートを通知する。
配管修理業務における活用イメージ

今後は、AIの活用や、IoTデータの仮想空間での可視化も予定しているという。

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