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シュナイダーエレクトリック、空調機のIoT化をサポートするコントローラーを国内で提供開始

シュナイダーエレクトリック、空調機のIoT化をサポートするコントローラーを国内で提供開始

シュナイダーエレクトリックは、空調機器メーカー向けプログラマブルコントローラー「Modicon M171」と「Modicon M172」を2019年7月29日に国内で発売する。「Modicon M171」と「Modicon M172」は、チラーやエアハンドリングユニットなどHVAC(※1)用途に特化した小型なコントローラーであり、空調機のIoT化をサポートする。

シンプルで低価格のモデルから、ネットワーク機能の充実に加え、Webサーバーを搭載し設備の保守や監視ができるモデルまで、全部で38機種ある。

フラッグシップのM172パフォーマンスモデルでは、ビルネットワーク用の国際標準規格の通信プロトコルBACnetやWebサーバーを内蔵しており、オプションの拡張ネットワークモジュールでLonWorks(※2)、CAN(※3)などの様々なネットワークに対応できる。産業用ネットワークの機器と直接接続し、制御が行うことで、より柔軟なシステム設計が行える。

これまで日本国内では、HVAC用途でもファクトリーオートメーション(以下、FA)用のコントローラーなどが使われていた。FA用コントローラーはデジタル制御が主流のため、アナログ制御が求められるHVAC用にはアナログI/Oを別途用意する必要があった。

「Modicon M171」と「Modicon M172」は、全モデルにアナログ入力を標準装備し、ほとんどのモデルでアナログ出力を標準装備しているため、空調機器メーカーは、ローコストでシステム構築が行える。また、-20の低温から60(一部のモデルで55)の高温までの環境性能を備えているため、低温におけるスペースヒーターなどの追加設置を省くことができる。

無償でWebサイトからダウンロードできるプログラミングツール「EcoStruxure Machine Expert-HVAC」には、「TVDA(※4)」とよばれる装置構成のひな型や、回路ブロックなどプログラムを部品化した「ファンクションブロック」が多数用意され、システム開発を効率化することができる。また、国際規格「IEC61131-3」の5言語に対応しており、PLCメーカー独自のプログラミング言語に影響されることなく、世界標準のプログラムメンテナンスができる。

製品の構成は以下の通り。

※1 Heating Ventilation and Air Conditioningの略称で、暖房、換気、空調機器など
※2 米国エシェロン社が開発した知的分散制御ネットワーク技術で、ビルオートメーションなどで導入
※3 Controller Area Networkの略称で、ホストコンピュータなしでマイクロコントローラやデバイスが相互に通信できるように設計された移動機器向けのプロトコル
※4 Tested Validated Documented Architectureの略称で、動作検証済み、評価済み、文書化済みのアーキテクチャー(同社独自の用語)

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