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3Dプリンターをクラウドサービスと連携、生産効率を高めるIoTデバイスが発売

3Dプリンターをクラウドサービスと連携、生産効率を高めるIoTデバイスが発売

株式会社ミリメーターは、3Dプリンターをインターネットから監視可能にする「3DプリンターIoTキット」を2016年12月に販売する。この製品を中核に、世界中の3Dプリンターがリアルタイムに連携する未来のモノづくりのインフラを実現していくという。

立体物を低コストで製作する技術でモノづくりの常識を変えることを期待される3Dプリンターだが、USBケーブルでパソコンに接続したり、SDカードなどの記憶媒体を使ってデータをやりとりするなど、インターネットに直接つながらないスタンドアロンの製品が大半だった。

今回発売される「3DプリンターIoTキット」は、3DプリンターでオープンソースのRepRap製品をインターネットにつながる3Dプリンターに進化させるという。このキットの筐体自体も3Dプリンターで製作しており、価格は3万円(税別)の予定。また、3Dプリンターのオプションパーツとしても購入できるよう、複数の3Dプリンターメーカーと準備が進められており、今後対応数を増やしていくという。

もともとは、ミリメーターが販売する立体看板やおもちゃの線路の製造を効率化するために「3DプリンターIoTキット」は開発されたという。しかし、3Dプリンターを活用することで得られるメリットを日本の製造業に広く浸透させたいという想いから一般向けに販売することになった。

FDM方式(熱溶解積層)の3Dプリンターは個人でも購入できる値段になったが、立体物の製造には数時間から1日近くかかるため、安定した運用を行うためには習熟や監視のコストがかかるという課題があった。ネットワーク経由でどこからでも印刷状況を把握できるようにする「3DプリンターIoTキット」は、ランニングコストの大幅な削減を実現する。

ネットワーク経由で3Dプリンターの挙動を監視する様子
印刷状況をクラウドサービスslackに連携する様子

この製品が提供する機能は下記。

※印はミリメーターが独自に組み込む機能

ミリメーターは、今回発売するデバイスを起点に、AI(人工知能)を用いた運用の効率化や、ビックデータ解析による印刷設定値の最適化、並列分散処理による製造時間の短縮、世界中の利用者と3Dプリンターを繋ぐマーケットプレイスなど、世界中の3Dプリンターがリアルタイムに連携しダイレクトに消費者とつながる未来の工場を実現するために必要となる様々なサービスを順次提供していく予定だという。

【関連リンク】
ミリメーター(MILLIMETER)
RepRap

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