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アクセンチュア、従業員の働き方に関するデータの適切な管理・活用が企業の成長に繋がると発表

アクセンチュア、従業員の働き方に関するデータの適切な管理・活用が企業の成長に繋がると発表

アクセンチュアの調査によると、企業が従業員の所属組織への信頼を高め、持続的な収益の増加を実現させるには、従業員の働き方に関するデータの適切な管理・活用が必須であることが明らかになった。

アクセンチュア ・ストラテジーのレポート「Decoding Organizational DNA(組織のDNAの解析) 」は、世界の13の業界にわたる1,400人の経営幹部と10,000人の従業員を対象に実施された定量および定性調査に基づいて作成された。

同調査結果によると、同調査に回答した1,400人の経営幹部の62%が「業務の質や社内コミュニケーション、従業員の満足度の向上を目的に、従業員およびその働き方に関するデータの収集に新しいテクノロジーを活用している」と回答している。しかし、「そのデータを適切な方法で活用している自信がある」と回答した経営幹部は全体の30%にとどまった。

同調査に回答した10,000人の従業員のうち52%は、「自分の働き方に関するデータが新たに収集されることは、所属している組織に対する信頼低下につながる恐れがある」と回答し、同64%が「近年のデータ乱用に関する不祥事を踏まえ、自分のデータもリスクにさらされているのではないか」と懸念している。

一方で、同調査に回答した従業員の92%が、自分の働き方に関するデータを活用することで、生産性や満足度が向上するなど、個人的なメリットにつながる場合に限り、自分や自分の働き方に関するデータの収集を許容している。具体的には、62%は「自分の報酬、手当」、また61%は「学習や成長機会」におけるメリットと引き換えに、自分の働き方関連のデータを提供しても良いと回答している。

同レポートによると、従業員の働き方に関するデータを活用し、従業員の信頼を得られれば、全世界の大企業で3兆1,000億ドルもの収益増が期待できることが判明した。また、適切なデータ活用戦略を導入している企業は、そうでない企業と比べ、最大12.5%高い収益が見込まれている。

しかし、従業員の働き方に関するデータ収集上の課題に対し、企業のリーダーの対応はさまざまだ。同調査に回答した1,400人の経営幹部のうち31%が、「従業員からの反発を懸念し、データ収集テクノロジーへの投資をできるだけ控えている」と回答。一方で、同32%の経営幹部は、「すでにデータ収集に向けて投資しており、問題が生じた際には責任を持って対処する」と回答している。

アクセンチュア株式会社 戦略コンサルティング本部 人材・組織管理統括 マネジング・ディレクターの植野蘭子氏は次のように述べている。

「企業が従業員やその働き方に関するデータを活用して、企業価値の拡大を図るうえで重要な点は、従業員データの利用に関してきちんとした説明責任を果たしつつ、従業員と共にデータを収集・活用する新しい仕組み・システムを創り上げることです。従業員自身が、自分のデータを以前よりも自由にコントロールし、キャリア構築などに活用できるようになったと実感できれば、従業員の変化への俊敏性が高まり、その環境を整えてくれた所属組織に対する信頼も高まることでしょう。」

また、「この信頼を高めることで、従業員のポテンシャルがさらに引き出され、結果、企業の成長が促進されると考えます。経営幹部は、消費者だけでなく従業員の信頼獲得も事業戦略の中核に据え、その実現のための明確なアクションプランを整備する必要があります。」と続けた。

データ利用に関する従業員の懸念解消に向けて、アクセンチュアでは、従業員の働き方に関するデータを適切に活用するための、次のようなフレームワークを推奨している。

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