株式会社ディーエムエスは、参画するコンソーシアム「J-HRTI」において、日本初となる民間企業主導のロボット学習データ収集拠点「J-HRTI 関東データファクトリー」の本格稼働を2026年8月26日より開始し、自社の実現場へのヒューマノイドロボットの実装活動を本格始動した。
同取り組みは、個別企業による単独開発の限界を「共同投資・共同実証」のスキームによって突破し、物流業における定型業務に強い既存の産業用ロボットと、多様な作業に柔軟に対応できる汎用ヒューマノイドロボットを適材適所で融合させるというものだ。
ディーエムエスがヒューマノイドロボットの実装に踏み切った背景には、顧客からの多様な受託業務に柔軟かつ低コストで対応しなければならないというビジネス上の要請がある。
従来の専用機である産業用ロボットは、あらかじめ定義された特定の作業において圧倒的な処理能力を誇る一方、取扱商品や配送資材が頻繁に変化する受託物流の現場では、仕様変更のたびに莫大な設備改修費や専用システムの再構築が必要となるため、投資対効果(ROI)が限定的になりやすかった。
この課題を解消するため、同社は複数の異なる軽作業に柔軟に順応できる汎用性の高いヒューマノイドロボットを適材適所で導入することを選択した。
さらに、個別企業が単独でAIロボットの自律稼働モデルを開発しようとすると、学習データの不足や検証コストが膨大になるという障壁が存在していた。
これを、異業種の有力企業が名を連ねるコンソーシアム「J-HRTI」の枠組みを活用し、「学習データの共同蓄積」や「実証環境の共同利用」を行うことで、開発プロセスに伴う初期コストと実証リスクを低減させるアプローチを採っている。
今回の実装活動を強力に支える基盤となるのが、2026年8月26日に千葉県習志野市において本格稼働を開始した「J-HRTI 関東データファクトリー」だ。
同施設は、国内の民間企業のみで構成される団体が運営するフィジカルAI・ロボットデータ収集センターで、敷地面積約1,400平方メートル、最大40台まで拡充予定の35台のロボット、そしてオペレータやアノテータなど約100名の常駐スタッフを擁する大規模なデータ生成拠点である。
ディーエムエスは、このファクトリーを通じて得られるフィジカルAIのノウハウを自社の梱包・発送・仕分け現場へ即座に反映させる体制を敷いており、すでに2026年度内における実運用現場への本格導入を視野に、実証実験を進めているとのことだ。

