カゴメ株式会社と日本電気株式会社(以下、NEC)が設立した、AIを活用して加工用トマトの営農支援を行う合弁会社DXAS Agricultural Technology LDA(以下、DXAS)は、NECの農業ICTプラットフォーム「CropScope」の少量多頻度灌漑に対応したAI営農アドバイスと、自動灌漑制御機能を組み合わせたサービスを、北イタリアとポルトガルのトマト圃場に導入した。
今回DXASは、「CropScope」のサービスメニューである、作物が必要とする量の水や肥料を多数回に分けて少しずつ与え、作物にとって最適な土壌水分量を保つ栽培手法である「少量多頻度灌漑」に対応したAI営農アドバイスと、灌漑設備と連携して水や肥料をリモート・自動で制御する機能である「自動灌漑制御機能」を、北イタリアとポルトガルのトマト圃場に導入した。
これによリ、灌漑や施肥などのAI営農アドバイスを自動で制御可能となり、手動での作業が不要になる。
「CropScope」を導入した北イタリアでの実証試験では、「CropScope」を活用していない区画と比較して、約19%少ない灌漑量で収量を約23%増加することができたのだという。
また、ポルトガルでは、熟練指導者の技術も組み合わせることで、約21ha(2圃場合計)と大規模な商用圃場で、ヘクタールあたり148tの収量を得ることができた。
カゴメとNECは今後、今回の取り組みから得た知見を「CropScope」の機械学習に取り込むとともに、DXASも加えた3社で実証試験を繰り返し行い、再現性を高めることでソリューションを強化する予定だ。
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