日本電信電話株式会社(以下、NTT)は、AI同士の議論により多様な視点から解を創出することを目指したAIコンステレーションを活用し、地域社会問題に対してAIと共同で議論を行う市民参加型ワークショップを開催した。
NTTでは、軽量で日本語処理性能を持つ大規模言語モデル(以下、LLM)「tsuzumi」を開発しているほか、1つの巨大なLLMではなく、専門性や個性をもった多様なLLMの集合知により社会問題の解決を図ったAIコンステレーションを提唱している。
AIコンステレーションとは、多様なAIモデルやルールを環境として与えることで、AI同士が相互に議論・訂正を行い、人が要因推測すら困難な問題に対し、多様な視点から解を創出する大規模AI連携技術だ。
これにより、環境負荷の低減だけでなく、AI同士を自律的に協調させることで、新たな集合知を生み出す取り組みを進めている。
今回、このようなAIコンステレーションのコンセプトを、実際の地域における問題の複雑さや、立場により意見が異なる市民同士の議論に適用し、AI同士の議論が実社会にどのような効用を与えるのか検証した。
具体的には、計24名程度の地域の関係者や専門家といった参加者が、人口減少により多くの地方都市で顕在化している社会問題に対し、AIと一緒に議論することで、参加者の議論をより深められるかを検証した。
今後NTTは、ワークショップでの知見を活かし、今後は地域におけるコミュニティ支援や企業内の意思決定支援など、様々な応用に向けて取り組んでいくとしている。
なお、AIコンステレーションの取り組み概要や本イベントの模様は、2024年11月25~29日に開催される「NTT R&D FORUM 2024 ―IOWN INTEGRAL」で展示予定とのことだ。
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