株式会社YE DIGITAL(以下、YEデジタル)は、運用保守データ活用サービス「AQUA DataFusion」の提供を2025年6月より開始すると発表した。
「AQUA DataFusion」は、YEデジタルが運営するITカスタマサービスセンター「Smart Service AQUA」で構築した、運用管理データプラットフォームとAI分析ノウハウを活用している。
具体的には、現場からの問い合わせ情報(インシデント)に加え、保守対応情報、機器稼働情報、作業情報、マニュアル等各種ドキュメントを含む、運用保守に関するさまざまなデータをプラットフォームに集約する。
また、蓄積されたインシデントデータや学習したナレッジを基に生成AIが分析して回答する。これにより、「キーワード」検索ではなく、問い合わせ内容を入力して検索することができる。
入力インターフェースは、作業報告書や点検記録などの保守対応情報を、タブレットで入力できるように電子化している。
「AQUA DataFusion」が提供するサービスメニューは、「問合せデータ活用サービス」「設備保全管理サービス」「AIナレッジ照会サービス」の三つだ。
「問合せデータ活用サービス」では、インシデントや保守対応情報を基に生成AIが回答することで、問い合わせのクロージングまでの時間短縮・対応品質向上を支援する。
また、インシデントの分析を行うことで、システム改修やシステム操作の教育などの実施により「問い合わせそのものを減らす」気づきを得られるような運用を支援する。
「設備保全管理サービス」では、機器稼働情報や保守対応情報を基にメンテナンス実施時期を通知する。
「AIナレッジ照会サービス」では、マニュアルやFAQなど、システムに関する正しい情報をAIが学習し、その情報を検索して回答するRAG機能を搭載している。
さらに「問合せデータ活用」サービスと合わせて、問い合わせ情報、保守対応情報も紐づけて回答することも可能だ。
なお、YEデジタル「Smart Service AQUA」のコンタクトセンター業務でデータプラットフォームや生成AIを活用することで、400時間掛かっていた月400件の問い合わせ対応を260時間に削減できたほか、ナレッジの検索時間を67時間から24時間へと削減することができたのだという。
今後は、機器稼働データについてはYEデジタルが提供する物流倉庫向けWES「MMLogiStation」と、作業者のオペレーションデータについては意思決定ダッシュボード「Analyst-DWC」と連携することで、データのリアルタイム性を向上させるなどの、機能強化を図っていくとしている。
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