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JSOL、GFLOPSの生成AIでシステムリスク評価工数を45%削減するソリューションを提供開始

JSOL、生成AIでシステムリスク評価工数を45%削減するソリューションを提供開始

金融機関をはじめとする企業において、金融庁のガイドラインなどに準拠したシステムリスクアセスメント(以下、リスク評価)は必須の業務であるが、数百項目に及ぶ確認作業は膨大な手間と時間を要する。

また、担当者の解釈によって評価にばらつきが生じるなど、属人化も課題となっていた。

こうした中、株式会社JSOLは、株式会社GFLOPSの生成AIプラットフォーム「AskDona(アスクドナ)」を活用した「システムリスクアセスメント効率化ソリューション」の提供を、2025年12月22日より開始した。

同ソリューションは、RAG技術と生成AIを組み合わせることで、社内規定や設計・運用ドキュメントといった内部データをAIが自律的に探索し、リスク評価に必要な根拠を特定して回答を生成するものだ。

JSOLは、同ソリューションを活用し、2025年4月から10月にかけて社内検証を実施した。

この検証では、社内規定や100システム超の設計・運用ドキュメントを、「AskDona」が提供するJSOL専用RAGデータベースに登録し、1システム当たり約400項目のアセスメントを「AskDona」にて行った。

そして、RAGデータベースに登録した正しい情報を参照し、情報に基づく正しい評価を実施できるかどうかと、これによりリスク評価業務を効率化できるかを検証した。

その結果、従来の人間による作業と比較して、1システムあたりの評価工数を平均45%削減することに成功した。これを全社規模に換算すると、年間約2,000時間(約270人日)の業務時間削減に相当する。

精度の面においても、AIは90%以上の確率で正しい根拠に基づいた評価を実施したことが確認された。

情報が不足している場合には無理に回答せず「評価不能」として不足情報を提示する機能を備えており、ハルシネーション(もっともらしい嘘)のリスクを最小限に抑えた運用が可能であることを確認したとしている。

この結果を受け、JSOLでは同ソリューションを顧客向けに提供を開始することを決定し、今後、GFLOPSと共同で同ソリューションの導入および運用支援を行う計画だ。

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