富士通株式会社は、企業が自社の専有環境下で、生成AIモデルの開発・運用・追加学習までを自律的に実行できるプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi Enterprise AI Factory」を発表した。
同プラットフォームは、オンプレミス環境向けの「Private AI Platform on PRIMERGY」および「Private GPT」上で提供されるプラットフォームだ。
顧客のデータセンタや富士通のデータセンタなど、閉じたネットワーク環境を選択できるため、機密データを外部に出すことなく安全に生成AIを活用することができる。
セキュリティ面では、7,700種以上の脆弱性に対応したスキャナーとガードレール技術を搭載している。プロンプトインジェクションなどの攻撃や、不適切な出力を検知・抑止するほか、検出した脆弱性に対する対策ルールを自動生成する機能を備えている。
ROI(投資対効果)に直結するコスト課題に対しては、富士通独自の「量子化技術」で対応する。
具体的には、同社の大規模言語モデル「Takane」を中核としつつ、AIモデルを軽量化することで、メモリ消費量を最大94%削減することに成功した。
これにより、高価な計算リソース(GPUなど)の利用効率を高め、AI活用コストを低減する狙いだ。
また、企業独自のデータを学習させる「ファインチューニング」機能も内製化できるため、業務特化型モデルの継続的な改善を自社内で行うことができるのだという。
その他の特徴としては、ローコード・ノーコードでAIエージェントを構築できるフレームワークの提供や、生成AIの標準インターフェースである「MCP(Model Context Protocol)」やエージェント間通信への対応が挙げられる。
今後富士通は、2026年2月2日より先行トライアルの受付を開始し、同年7月に正式提供を開始する予定だ。
加えて、同プラットフォームを物理領域であるフィジカルAIへも展開し、あらゆる業種・業務における生成AIの実装を支援していくとしている。

