株式会社JTBは、同社のエスコート商品販売事業部において、株式会社フライルが提供するAIインサイト分析プラットフォーム「Flyle(フライル)」を導入し、運用を開始したと発表した。
これまで、JTBのエスコート商品販売事業部では、月間数千件に及ぶ国内・海外旅行のアンケート結果を、担当者がExcel上で目視確認し、分類・集計を行っていた。
このプロセスには膨大な時間を要するため、商品造成時期などの特定タイミングでの確認にとどまり、継続的な分析やトレンド把握が困難な状況にあった。
また、手作業による分析は担当者のスキルや主観に依存するため判断にばらつきが生じやすく、契約不履行やコンプライアンスに関わる重大なリスク情報が大量のデータの中に埋没してしまう懸念も抱えていた。
そこで今回、生成AIを活用して音声やテキストなどの非構造化データの分類・要約・分析を自動化するプラットフォームである「Flyle」を導入した形だ。
導入の結果、アンケートの集計・分析にかかっていた工数は大幅に削減され、「ほぼゼロ」になったという。
これにより、創出された時間を本来の目的である「施策立案」や「議論」に充てることが可能となった。
具体的な成果として、AIが抽出したVOCに基づき、パンフレットへの情報追記などの改善施策がすでに実行されている。
また、添乗員の評価についても客観的な把握が可能となり、ポジティブなフィードバックを含めて共有することで、現場のモチベーション向上にも寄与しているとのことだ。
リスク管理の面では、コンプライアンスに関わる事象をAIが早期に検知する仕組みを構築し、ガバナンス体制を強化した。
同事業部では現在、約250名の社員にアカウントを開放している。
JTBは今後、社員一人ひとりが自律的にVOCへアクセスし、PDCAサイクルを回してサービス改善につなげる組織への変革を目指す方針だ。
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