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電化からAI化へ、プロダクトのニュースタンダード -CES2019レポート28

昨今、世間一般でもバスワード化しているAIだが、今回のCESではコンシューマ体験のレイヤーまでAI活用が浸透してきている潮流を感じた。

LGのプレショーキーノートで、彼らが提供したいコンシューマ体験像の中でAIが中核的な役割を担っていた事からもそうした傾向を窺い知る事ができた。

これまでは、AIを謳っていても本当の意味で文字通り“インテリジェントな”性能を持つ製品というより、どちらかというとGoogle AssistantやAlexa対応といった、音声I/Fによる操作性能の向上、およびそのプラットフォームを活用したコネクテッド化という色が強かった。

しかし今回のCESでは、コンセプトモデルも含めてだが、“膨大な情報を処理し、ユーザーにとって最適化されたコンシューマ体験を導く”という、AIにとっては本領発揮とも言うべき性能が、コンシューマテクノロジーの分野にまですそ野を広げた印象だ。

それはAIという技術自体を扱う敷居がぐっと下がったという事が大きいだろう。ユーザーの前に、まず多くの開発者にとってAIが比較的容易に活用可能な段階まで一般化したのだと思う。

LG、Samsungの家電大手二強はともに「AI Sound」という使い方を強調していた。

TVのサウンドシステムに組み込まれる機能で、例えばスポーツ観戦の時は臨場感のある音質に、ニュース番組の時は言葉が聞き取りやすい音質に、映像の内容を理解してシーンにマッチした最適な音質を届ける事ができるという。

左がLGで右がSamsung。どちらも「AI Sound」という性能をアピール

AIを活用しているのは電機メーカーだけではない。日用雑貨の巨人であるP&Gも、AI時代の到来を提示していた。

電動歯ブラシGeniusシリーズの最新後継機となるGenius Xでは、AIを使ったリアルタイム解析を用いてベストな歯磨きを提供できるという。

まさに、AI技術がコンシューマレベルにまで広がっている象徴的な事例と言えよう。

他にも、自分の肌の状態をビッグデータとAIを用いて解析し、最適なスキンケアを提案するLululabのLUMINIや、ビールを飲むペースを学習して無くなる前に自動発注するビール専用冷蔵庫(『Shiftallの初出展は、「DrinlShift」 -CES2019レポート⑪』参照)、喫煙ペースを学習して徐々に減煙に導いてくれるライターのSlighterなど、広い意味でAIを活用したコンシューマハードが続々と市場投入されている。

日常生活レベルでもAIが活躍する社会は、もはや疑いようもない。

AIとビッグデータで最適なスキンケアを可能にするLululabのLUMINI
ビールがなくなる前に自動発注するShiftallのDrinkShift
徐々に禁煙へと導いてくれるSlighter

P&Gの歯ブラシの進化の過程が示してくれている通り、これまでの歴史でほとんどの製品が電化されてきて、そして次はAI化されていくのだろう。

今回のCESでは、まさにあらゆる製品がAI化されていく社会への、抗いようもない兆しを見た気がする。

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