シャープは3月22日、清水建設、カナモトと共同で、3眼カメラ配筋検査システム「写らく」を開発・製品化し、4月下旬からカナモトを通じてレンタルを開始すると発表した。
「写らく」は、1人の作業者が本体に搭載された3つのカメラで同時撮影した画像を、独自の画像解析アルゴリズムで解析し、約5秒で検査結果を表示し、同時に現場で検査帳票も作成できるシステム。
現場の日照や天候条件、ネットワーク環境の有無などの制約を受けることなく、複数の作業員の手作業による従来の検査方法と比べても遜色のない高い精度が計測できる。国土交通省が2023年度中の開始を予定する配筋検査システムの実用化に向け開発した。
システムは、2019年3月から国内60か所を超える建設現場での試験とフィードバックを通じて改良を重ね、高い耐環境性能とユーザビリティーを確保するとともに配筋検査の所要時間を約75%短縮した。
配筋検査は、コンクリート構造物の建設プロセスの節目ごとに内部に鉄筋が正しく配置されていることを確認する重要な品質管理業務の1つ。作業には多くの人員と時間を必要とするため、効率化が建設業界の重要な課題となっているという。3社では、「写らく」を通じて配筋検査の作業効率を向上し課題の解決につなげる。
3社は今後、「写らく」の国内建設現場へのレンタルを皮切りに、作業効率の向上による省人化・省力化を通じて、建設現場の働き方改革を支援していくとしている。
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