コンクリートの躯体に覆われた地下空間では、地上からの電波が届きにくく、作業者は図面の確認や施工管理者との確認のために、Wi-Fi電波が届く場所まで移動する必要がある。
戸田建設株式会社は、無線LAN環境構築技術「ウェーブガイドLANシステム」を、電波が届きにくい地下土木工事作業所に初適用し、その有効性を確認したと発表した。
ウェーブガイドLANシステムは、LANケーブルを敷設することなく建物空間内にWi-Fi電波環境を構築できる技術である。単管パイプと電波を放射するアンテナユニットを縦方向に敷設することで、アンテナユニットを通じて電波を放射することができ、これまで携帯電話が繋がりにくい高層ビルの作業所や地下に設けた現場事務所に適用し、安定したWi-Fi電波環境を様々な作業所で構築し、活用してきた。
今回、ニューマチックケーソン工法(ケーソン形状:幅33.4m×延長80.3m×高さ35.3m 2か所)を採用し、川沿いの地域を大雨による水害から守るため地下に増水した水を溜める鉄筋コンクリート造の箱を建設している作業所において、ウェーブガイドLANシステムを地上で組み立てた後クレーンで吊りおろし、躯体へ固定(設置)した。
その結果、半日の作業時間で、大規模地下空間に安定したWi-Fi電波環境を整えることができた。これにより、作業場所でのタブレットを使用した図面の確認や、離れた場所にいる施工管理者とその場で連絡することが可能となり、作業効率の向上に貢献する。
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