国立大学法人熊本大学は、焦点距離を変えながら撮影した多重焦点画像列を用いた「細胞診支援システム」を構築・実装した。
このシステムは、細胞識別AIモデルを用いて、スライド標本全体の数万個の細胞の中で、細胞検査士がどの細胞または領域に注目すべきかを示すことができるクラウドシステムだ。
研究で構築したデータベースのスライド標本を用いたAIによる総合評価では、がんおよび前がん症例の見逃しはゼロだったのだという。
なおこの「細胞診支援システム」は、細胞診断を日本全国あるいは海外の医療機関において利用できる。国内医療機関で非営利の研究・評価の用途で使用を希望される場合、手続きを踏めば評価回数や使用期限に一定の制約があるが、無料で使用することが可能だ。
これにより、診断精度の地域格差が解消されることが期待できるほか、診断の自動化によって、がん検診受診率の向上や医療コストの削減などが見込まれている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
膨大な記事を効率よくチェック!
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。