近年、少子高齢化の進行に伴い、医療需要は増加しているが、感染症への対応や物価・人件費の高騰といった問題が病院の経営環境を厳しくしており、効率的かつ効果的な医療提供体制の構築と経営効率の改善が求められている。
このような背景のもと、麻生のグループ病院である株式会社麻生 飯塚病院とグループICT企業の株式会社麻生情報システム、そして日本電気株式会社(以下、NEC)は、飯塚病院の経営データをAIで分析し、その結果をもとに生成AIを活用して経営判断を示唆する「病院経営マネジメントサービス」の実証を、2024年4月から開始した。
具体的には、過去15年分の飯塚病院の入院日数や病床稼働率などの経営指標データや診療関連情報と、NECが提供するAIデータ分析基盤「dotData」を活用し、病院経営指標の予測を実施することで、業務効率化と経営改善の有効性を検証する。
そして、その予測値と実績値の差異に関する要因を、短時間で自動的に抽出してランク付けを行う。さらに、そのランキングが高い要因に関わる診療行為や患者の特徴を分析し、詳細な情報や改善アクションを生成AIが提案する。
なお、NECは「ホスピタルマネジメント構想」実現に向けた共創の一環として、今年の6月から麻生情報システムが開発した経営データのリアルタイムな可視化を実現する「診療状況照会システム」を、NECの「Cloud Gateway」を通じて提供するとのことだ。
さらに、実証の成果を踏まえ、「病院経営マネジメントサービス」を2024年度下期中に提供開始することを目指すとしている。
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