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ザイリンクス、ハードウェアとソフトウェアを最適化可能なACAP「Versal」を発表

ザイリンクス、ハードウェアとソフトウェアを最適化可能なACAP「Versal」を発表

ザイリンクスは、開発者がソフトウェア プログラマビリティとAI推論で迅速なイノベーションを可能にする、ACAP (Adaptive Compute Acceleration Platform) であるVersalを発表した。

Versal ACAPは、スカラー プロセッシング エンジン、適応型ハードウェア エンジン、およびインテリジェント エンジンと、最先端のメモリ、インターフェイス テクノロジを組み合わせることにより、あらゆるアプリケーションで強力なヘテロジニアス アクセラレーションを実現。

このプラットフォームは、様々な分野の開発者がハードウェアとソフトウェアを最適化してアプリケーション全体の高速化を図ることが可能で、テクノロジの急速な進展に合わせてハードウェアとソフトウェアの両方を即座に適応させることができるように設計されている。

TSMCの7nm FinFET プロセス テクノロジで製造されるVersalポートフォリオは、ソフトウェア プログラマビリティ、特定分野に向けたハードウェア アクセラレーション、および現在の急速なイノベーションへ対応するための適応性を組み合わせたプラットフォーム。独自のアーキテクチャによりクラウド、ネットワーク、無線通信、エッジ コンピューティング、エンドポイントなど、幅広い市場における多くのアプリケーションでスケーラビリティとAI推論能力を発揮するという。

Versalポートフォリオは、以下6つのシリーズで構成される。

AIエンジンは、幅広い種類のアプリケーションで低レイテンシのAI推論を実行したいという要求に応えることを目的とした新しいハードウェアブロックである。また、無線通信やレーダーなどのアプリケーション向けに高性能DSPの実装をサポート。このエンジンは、Versalの適応型ハードウェア エンジンとの密結合により、アプリケーション全体のアクセラレーション、すなわちハードウェアとソフトウェア両方を調停し性能と効率化を実現する。

このポートフォリオは、多くの市場で幅広く応用可能なVersalプライムシリーズおよびGPU (※1) に比べ約8倍のAI推論性能を発揮するVersal AIコアシリーズから順次市場に投入される。

上記のシリーズはすべてネットワーク オン チップ (NoC) によって相互接続される。このNoCは最大28個のマスター/スレーブ ポートを備え、数Tb/sの帯域幅を低レイテンシで実現するほか、電力効率とネイティブなソフトウェア プログラマビリティも特長としている。

Versal ポートフォリオには、開発環境のほか、ドライバー、ミドルウェア、ライブラリ、およびソフトウェア フレームワーク サポートを含む包括的なソフトウェア スタックが提供される。各種ソフトウェア プログラム ツールの詳細は、来年に公開予定。また、Versal プライム シリーズおよび Versal AI コア シリーズの一般向け発売は、2019年後半を予定。

※1 レイテンシ2ms未満のCNN性能とTesla V100の比較

【関連リンク】
ザイリンクス(Xilinx)
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)

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