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小田急電鉄のMaaSデータ基盤「MaaS Japan」、海外MaaSアプリや自治体・交通関連サービス事業者と連携開始

小田急電鉄のMaaSデータ基盤「MaaS Japan」、海外MaaSアプリや自治体・交通関連サービス事業者と連携開始

共通データ基盤「MaaS Japan」は、小田急電鉄株式会社がヴァル研究所の支援のもと開発しているMaaSの実現に向けたデータ基盤のことで、鉄道やバス、タクシーなどの交通データや各種フリーパス・商業施設での割引優待をはじめとした電子チケットの検索・予約・決済などの機能を提供するものである。

このデータ基盤はMaaSアプリへの提供を前提としたオープンな共通データ基盤として、小田急電鉄が開発するMaaSアプリ「EMot」だけではなく、他の交通事業者や自治体等が開発するMaaSアプリにも活用できるものとしている。

そして今回、小田急電鉄はMaaS Japanについて、海外でMaaSアプリを展開するMaaS Global、mobilityXとデータの連携およびサービスの検討を行うことに合意した。

MaaS Globalは、フィンランドを発祥として欧州各都市でMaaSアプリ「Whim」を展開しており、今年度中に日本でも利用開始予定だ。同合意に基づき、WhimとMaaS Japanを接続し、日本におけるサービスの検討を行う。mobilityXは、シンガポールでMaaSアプリ「Zipster」を運用している。同合意に基づき、ZipsterとMaaS Japanを接続し、日本におけるサービスの検討を行う。

海外MaaSアプリとの連携により、増加する訪日外国人旅行者に、自国で日常的に使用しているMaaSアプリを日本で利用できる環境を整備し、使い慣れたアプリによる交通サービスの複合経路検索や運行情報の提供、日本の交通事業者等が発行する各種チケットの購入の実現を目指す。

また、小田急電鉄は国内においても、北海道と連携してMaaSの実証実験を行うことを発表した。MaaS Japanを活用して北海道十勝地域にて定額乗車券などの電子チケットを予約・販売するMaaSの実証実験を実施する。

さらに、株式会社ミックウェア、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)、株式会社未来シェア、OpenStreet株式会社、株式会社パムとのデータの連携およびサービスの検討を行うことにも合意した。

ミックウェアは独自開発のAIを駆使した周辺施設(POI)データ等とMaaS Japanを接続し、地方の観光MaaS向けアプリを開発することを推進する。ドコモは、同社が保有する「AI運行バス」や「dカーシェア」のシステムとMaaS Japanを接続し、アプリ上でのシームレスなサービス提供を目指す。

未来シェアは、同社が保有するオンデマンド・リアルタイム配車システム「SAVS(Smart AccessVehicle Service)」とMaaS Japanを接続し、アプリ上での予約・配車の実現を目指す。OpenStreetは、同社が保有するシェアリングプラットフォーム「HELLOCYCLING」と「HELLOSCOOTER」とMaaS Japanを接続し、アプリ上でのシームレスなサービス提供を目指す。

パムは、同社が保有する「たびらいレンタカー予約」システムとMaaS Japanを接続し、アプリ上でのシームレスなサービス提供を目指す。

これらの連携により、連携する日本国内の交通サービスの予約・配車システムを活用することで、オンデマンド交通、タクシー、カーシェアリング、バイクシェアなど多様な交通サービスの予約・配車・決済が可能となる環境の構築を目指す。

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