ヘアカラーを中心とした頭髪化粧品メーカであるホーユー株式会社は、PwCコンサルティング合同会社が提供するAI需要予測ソリューション「Multidimensional Demand Forecasting(以下、MDF)」を導入し、2026年5月より本番稼働を開始した。
ヘアカラーをはじめとする消費財(CPG)業界においては、季節ごとの行事やファッショントレンドの変化、頻繁な製品リニューアルが入り組む複雑な需要変動への対応が求められる。
そのため、属人的な手法による予測精度のばらつきや、それに伴う製品廃棄および欠品の増加、需給計画にかかる業務負荷の増大が企業の大きな課題となっていた。
そこで今回、「MDF」を導入した形だ。「MDF」は、月次で全予測モデルを最新の実績データに基づき自動で再学習し、商流やイベント影響、トレンドの変化といった多様な要因を反映しながら、最大18カ月先までの需要予測値を高精度に算出するAIソリューションだ。
これまで、ホーユーの需要予測は属人的な手法であったが、「MDF」により客観的かつ高精度なデータ駆動型へと移行させことで、欠品による機会損失を回避し、過剰在庫および製品廃棄削減を目指す。
具体的には、日本国内市場の定番品約6万商品を対象に、一般消費者向け製品とプロフェッショナル用製品の顕著に異なる需要パターンや、リニューアル時の新旧品の需要カーブ、価格改定時のイレギュラーな動きなど、従来の手法では対応しきれなかった複雑な需要構造をAIがモデル化する。
「MDF」は需要の上昇・下降トレンドをタイムリーに検知して予測に反映するため、予測の乖離を防ぎ、サプライチェーン全体の計画精度を大幅に向上させることが可能となる仕組みだ。
ホーユーは今後、月次で開催される需給調整会議において、MDFが算出した需要予測値を基盤とした意思決定プロセスを構築していく方針だ。

