株式会社EBILABは、株式会社神戸デジタル・ラボ、株式会社アシックス、株式会社ミヤックスと連携し、公園に設置されている遊具の使用状況を可視化する実証実験を実施した。
今回の実証実験では、アシックスが有するLITE DXソリューション「TUNEGRID(チューングリッド)」のコア技術が活用されており、時間に応じた歩数を記録できるほか、受信機と連動することで、着用物の稼働状況を取得できる重さ約8gの小型BLEセンサ「TUNEGRID-Cube(チューングリッド・キューブ)」を使用している。
実施場所は、ミヤックスが管理する宮城県仙台市の秋保ヴィレッジの公園「アグリエわんぱーく」で、園内の遊具12ヵ所に「TUNEGRID-Cube」を取り付け、公園内に設置した受信機を通じて遊具の使用頻度や時間を記録した。
公園の遊具は、国土交通省の「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」に基づき、年1回以上の定期点検が義務づけられており、有資格者が現地で目視・触診・聴診による変形や異常の有無を確認するため、多くの時間を要する。
また、来園者数や使用頻度などの違いによって、遊具やその部材の消耗度合いは異なるため、年1回の点検前に故障してしまう可能性があった。
そこで今回、遊具に「TUNEGRID-Cube」を設置し、ブランコのスウィングによる振り子運動や滑り台などに発生する微細な振動を検知することで、遊具ごとの使用頻度や時間が取得できるかを検証した。
その結果、「遊具の種類にかかわらず、使用頻度や時間を記録取得できる。」「同じ公園でも遊具によって利用率は大きく異なる。」「特にターザンロープの利用率が30%を超えており人気の遊具である。」ということがわかった。
今後は、公共施設の利用度が周辺の商業施設の売上向上への影響度合いを測定できるようにすることで、公共施設を設置することによる経済効果を測定できるような仕組みの構築を目指していくとしている。
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