近年、高級食材を狙う組織的な密漁の被害額が年々増加している。しかし、監視カメラや人手によるパトロールなどでは人件費や装置コストの負担が大きく、特に夜間の無灯火船や水中のダイバーを監視し不審者を発見するのは難しいのが現状だ。
そうした中本日、沖電気工業株式会社(以下、OKI)、矢口港湾建設株式会社、増毛漁業協同組合は、2020年8月から実海域で運用している、水中音響センシング技術を活用した密漁を検知するOKIのシステム「密漁監視ソリューション」により、密漁の未然防止に成功したことを発表した。
「密漁監視ソリューション」は、水中音響センサーが集めた水中の音を、クラウドサーバーにて分析し、不審な音を検知すると登録通知先へメールを送信するというシステムだ。
今回の発表では、システムからの不審音検知情報に基づき、増毛漁協および留萌警察署が見回りを行った結果、不審者と不審船を発見し、該海域での密漁被害を未然に防ぐ成果をあげたことが報告されている。
また、「密漁監視ソリューション」の各装置が、厳しい海洋環境下での長期的な運用に耐えるかの観点で検証した結果、水中生物などによる汚染への耐久性や太陽光発電の活用により、長期的な運用でも安定的な動作を確保できることが確認された。
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