現在、生体認証では指紋認証や虹彩認証がセキュリティーの高い認証方式として普及しているが、カメラの性能が向上したことで容易に読み取られる可能性がでてきている。指紋や虹彩は読み取られてしまうと自分の意思では変更できず、セキュリティー上、大きな問題が生じる可能性がある。
その点、脳波は身体の外部には露出されていない内部情報であり、専用の機器を装着しなければ測定することはできず、脳波を盗難されてしまう可能性は、指紋認証や虹彩認証に比べ、低いとされる。
また仮に脳波が盗まれたとしても、外部からの刺激によって脳波は変化するため、認証用の刺激を変えることで、セキュリティーを保つことが可能だ。
今回、研究グループは外部からの刺激としてトランプを使った画像刺激を使用。ハートのA、グローバーのA、ハートのJ、クローバーのJ、Jokerの5種類をランダムにモニターに表示させる方法で31名の男子大学生の被験者に14箇所の電極を設置して脳波を測定。得られた脳波はいくつかの手法でノイズを除去し、それぞれの電極間の脳波に関する相関をとることで、個人の特定を98%まで高めることに成功した。
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