医薬品・医療業界に特化したランゲージサービスを手掛ける株式会社アスカコーポレーションは、生産性向上を求める市場のニーズに応えるため、AIと人間のプロセスを組み合わせた新しい翻訳サービス「ASCA Trans Lab」の提供を開始した。ASCA Trans Labは、AI翻訳のエラーを低減するために開発した前工程(プリエディット)を組み合わせることにより、AI翻訳のパフォーマンスを最適化した翻訳サービスである。
ASCA Trans Labは、治験薬概要書(IB)や治験実施計画書(プロトコール)をはじめ、治験業務で用いられるさまざまな文書を対象に、翻訳の効率化を実現する。すでに、医薬品開発の治験業務に用いられる同意説明文書(ICF)を対象としたワークフローを確立している。このフローにより、翻訳に要する時間を大幅に短縮し、費用を20%削減することができた。
ASCA Trans Labの特徴は、4月23日に発表された「CIOMS翻訳の効率化」を一般化する形で、翻訳する文書の種類や翻訳言語に合わせて、作業工程をカスタマイズしていることである。その結果、英訳の品質が安定するだけでなく、翻訳の作業効率を最大で45%程度改善することに成功した。各プロセスを細分化して自動化処理を組み込んでいることも特徴であり、効率化の実現と品質管理の両立を可能にする。
これにより、治験関連業務を迅速化し、製薬企業、CRO、病院など治験に関わる顧客をサポートすることができる。今後は他の種類の文書にも順次プロセスを拡張し、将来的にあらゆる文書や、和訳にも適用できるよう開発を進めていく方針だ。
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