国立研究開発法人産業技術総合研究所発ベンチャーのHmcomm株式会社が開発を行う、音を可視化する異音検知プラットフォーム(以下、FAST-D)は、ユーザーの環境・目的に合わせた集音デバイスによって集録された音響・振動データに対し、適切な前処理、ディープラーニング等を用いた特徴量抽出を行う。
データに合わせた様々な異常判定アルゴリズムによる異常検出を実施する際、一般的に異常データの発生頻度は低く、収集が困難な場合が多い。同プラットフォームでは、この課題を解決するために、正常データから初期モデルを構築している。初期モデルに基づく運用過程で得られた異常判定データの成否に対するユーザーのチェックによるモデル更新を行う「教師あり学習」機能と、正常データからモデル作成をアプローチする「教師なし学習」機能がある。
このFAST-Dの本格展開を目指し、Hmcommは、株式会社NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)のInnovation LABに「FAST-D POC Lab」の設立を発表した。
集音した大容量データをセキュアな環境でアップロードして機械学習を実行するためには、高性能GPUを搭載したサーバーに加え、データ転送時のセキュリティと通信路の確保が必要だ。そのために専用のネットワーク設営が必要となるが、本格システム導入前のPOCフェーズですべての環境を提供することは難しくPOC実施の障壁となる課題があった。
この課題を解決するため、HmcommではNTTPCのSD-WANを用いたVPNソリューションを活用し、POCの受付を幅広く行える機能設備の構築を行った。
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