近年、画像認識技術の活用が広がっているが、新たな建設現場や工場などに展開するためには、工具・材料・重機など、新たな検知対象を継続的に登録することが必要となる。
こうした場合、従来は新たな検知対象だけでなく、既存の検知対象についても、AIに対象物の位置とそれが何であるかの情報を教える必要があった。
そうした中、NECと国立研究開発法人理化学研究所(以下、理研)は共同で、AIを活用した画像認識において、新たな対象物を追加登録する際に必要となる学習データの作成作業を、大幅に簡素化する技術を開発したことを発表した。
この技術は、AIの学習に曖昧な情報を活用できる「弱ラベル学習」という技術を発展させることで、AIを活用した画像認識に、対象物を追加登録するときに問題となる学習データ作成の手間を削減するものだ。
弱ラベル学習は「学習が不安定になり精度が低下する」という問題があったが、今回発表された技術では、学習時の不安定性を解消するための補正を加えながら学習することで、弱ラベル学習の安定化と正しいモデルの学習の両方を同時に満たすことができる。
なお本技術は、国際会議ICML(International Conference on Machine Learning)2021に採択され、発表されている。
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