日立造船株式会社と株式会社日立ハイテクソリューションズは、ごみ焼却施設において、AIによるボイラ過熱蒸気の過去の状態変動パターン学習により、リアルタイム(最短1秒周期)で過熱蒸気の最適温度帯を予測し、制御動作を先行的に行うことで、蒸気温度の低下による発電ロスを最小限に抑え、90日間の長期運転に成功したことを発表した。
このAI制御システムは、株式会社日立製作所(以下、日立)が開発した強化学習技術を採用しているため、DCSの一般的な制御技術であるPID制御のような後追い型の制御とは異なり、実プラントでの試行錯誤的な繰り返し運転は不要。過去のプロセス運転データのみを用いて、プラント制御の学習モデルを構築することが可能だ。
また、運転中にこれまで経験したことがない新たな挙動が発生した場合、「未学習」として判定した上で、運転に有効な挙動であれば、新たなAIモデルとして登録し、制御を成長させることができる。
日立ハイテクソリューションズは実証の成功を受けて、このAI制御システムを、RL-Prophet(アールエルプロフェット)として製品化した。
今後、日立ハイテクソリューションズは、このAI制御システムを、ごみ焼却施設のさまざまなプロセスのほか、一般産業などへの展開も構想しているという。
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