このほど富士通株式会社と豪州のMacquarie University(以下、マッコーリー大学)は、ヒューマンセンシング技術と生成AIを融合させ、個々人の行動傾向や業務スキルに応じた最適な教育コンテンツを自動生成するデジタルコーチングプラットフォームの確立を目指す連携拠点として、マッコーリー大学内に「Fujitsu Macquarie AI Research Lab」を2023年12月1日から2027年1月31日まで設置すると発表した。
同連携拠点では、マッコーリー大学のAIと富士通のヒューマンセンシングの技術知見をもとに、個人に最適な教育コンテンツを自動生成しスキル向上を支援するパーソナライズドデジタルコーチングのプラットフォームの研究開発を進める。
製造やリテール、ヘルスケアなどの様々な領域において、対象者の業務における作業内容や対応時間などのセンシングデータを収集・分析し、対象者が保有するスキルやノウハウのほか、固有の癖や課題などを推定することで、個人に合わせた教育コンテンツを自動生成するパーソナライズドデジタルコーチング技術を開発する。
同技術を用いることで、例えば製造現場における作業者の行動データを分析し、ミスを減らすための教育コンテンツを自動生成することが可能だ。また、生成コンテンツは文書や音声、映像などの様々な形式で、個人の趣向やコーチング内容に合わせて出力できる。
開発した技術は、富士通の先端AI技術を素早く試せるAIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi(code name)- Fujitsu AI Platform」を通じて2024年度以降に順次提供していくほか、マッコーリー大学附属病院のヘルスケア領域やリテール、公共分野などの複数分野における社会実装に向けた実証実験にFujitsu Australia Limitedと共に取り組むとしている。
同取り組みにおいて、富士通はヒューマンセンシングや生成AIなどの技術を用いたパーソナライズドデジタルコーチング技術の研究開発、日本や豪州におけるリテール、公共など複数分野での実証実験および有効性検証を行う。
マッコーリー大学は、ヒューマンセンシングや生成AIなどの技術を用いたパーソナライズドデジタルコーチング技術の研究開発、マッコーリー大学付属病院における医療分野向けの開発技術の実証実験および有効性検証を行い、Fujitsu Australia Limitedは、豪州におけるリテール、公共などの複数分野における技術実装に向けた実証実験の企画や実行支援を行う。
なお、同連携拠点は、富士通が推進する「富士通スモールリサーチラボ」の取り組みの一環として設立するものである。
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