Nayutam、ユーザ不在でも自律認証するAIエージェントによる生体認証サービスを発表

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近年、パーソナル領域から業務領域まで、自律的にタスクを実行するAIエージェントの活用期待が高まっている。パーソナルAIエージェントが普及すると、個人情報や機密データへのアクセス、オンライン決済、さらには御スマートホームやスマートファクトリーといった設備など、物理的なデバイス制御を行う機会が増加する。

しかし、従来の認証メカニズムは、パスワード入力や顔認証時のカメラ注視といった、ユーザによる物理的な操作を前提としているものが大半であった。

そのため、ユーザの介在なしに自律的に動作し、多様なデバイスと連携してタスクを実行するAIエージェントに対して、安全かつ確実に本人または正当な権限を持つエージェントであることを認証する仕組みが求められている。

こうした中、株式会社Nayutamは、AIエージェントの自律動作に対応する生体認証サービス「Agentic Biometric Authentication-as-a-Service」を開発し、2025年4月10日より提供を開始した。

「Agentic Biometric Authentication-as-a-Service」は、AIエージェントがユーザの顔、指紋、音声といった生体データから独自の識別子を生成し、ユーザ不在時でも自律的に生体による認証を行うものだ。

このサービスの中核を成すのは、ユーザの顔、指紋、音声、手のひらなどの生体データから、生物のDNA構造に着想を得た独自の識別子(DNA型識別子)を生成する技術だ。

このDNA型識別子は、極めてユニーク性が高く、他の識別子と衝突する可能性が限りなく低い。AIエージェントは、この識別子を利用して、ユーザがその場にいなくても自律的に生体認証を実行できる。

「Agentic Biometric Authentication-as-a-Service」を活用した構成例

なおエージェントは、ユーザがあらかじめ設定した権限の範囲でのみ認証が可能であり、不正利用を防止する。

同社によると、手のひら認証と組み合わせた場合、従来の人間による手のひら認証と同等の認証精度(FRR 0.2%以下、FAR 0.0002%以下)を、この識別子を用いた認証でも達成できるという。

さらに、このDNA型識別子はワンタイムパスワードのように必要に応じて何度でも再発行することが可能であり、識別子の漏洩リスクやなりすましに対する高い耐タンパー性(改ざん耐性)を備えている点も大きな特長だ。

利用シーンとしては、スマートファクトリーでの設備制御における自動認証や、オンラインバンキングでの非対面本人確認、業務AIエージェントシステムにおける社員の個人認証などが挙げられている。

今後Nayutamは、生体認証が言語の壁を超えて展開しやすい分野であるとし、グローバル市場への技術・サービス提供も積極的に視野に入れているとのことだ。

[「Agentic Biometric Authentication-as-a-Service」の紹介動画]

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