損害保険業界において、代理店の営業活動を支援するデジタルツールの重要性が高まる中、システムの多機能化に伴う操作の複雑化や、ユーザである代理店側の利用定着が課題となっている。
機能改善を行おうにも、従来の手法では利用状況のデータ分析に膨大な時間を要し、ユーザの声を即座に反映できないというジレンマがあった。
こうした中、三井住友海上火災保険株式会社は、AIを活用した代理店支援システム「MS1 Brain」の分析・定着化基盤として、Pendo.io Japan株式会社が提供するプロダクト分析プラットフォーム「Pendo」を導入し、システムの刷新したと発表した。
「MS1 Brain」は、契約情報などのビッグデータをAIが分析し、最適な営業活動を提示するシステムだ。
これまでは、UI/UX改善のためのデータ分析を手作業で行っており、頻度が年1〜2回に限られていたため、タイムリーな実態把握が困難であった。
そこで今回「Pendo」を導入。これは、ユーザがどのページに何秒滞在したかといった詳細な行動データを自動で収集・分析する機能を持つ。
これにより、三井住友海上は分析頻度を大幅に向上させるとともに、開発側が想定していなかった機能が現場で多用されている実態などを定量的に把握することが可能となった。
定量データに基づいた改善サイクルが確立されたことで、ユーザインタビューの質も向上し、内製化による改善スピードが加速しているのだという。
また、同導入の定量的な成果として、ヘルプデスクへの問い合わせ削減が挙げられる。
「Pendo」のツールチップやポップアップでの操作案内といったガイド機能を活用し、つまずきやすい箇所で適切な案内を画面上に表示させた結果、ガイドを表示した対象代理店において、ヘルプデスクへの問い合わせ件数を30%削減することに成功した。
これまで月間約500件あった照会対応の負荷を軽減し、より付加価値の高い業務へのリソースシフトを実現している。
今後三井住友海上は、生成AIを活用してより効果的なガイドを自動生成する機能「Pendo AI」の活用も視野に入れているとのことだ。

