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3月8日、Googleがサンフランシスコで開催しているGoogle Cloud Next’17の基調講演にて、Google Cloud AI&機械学習チーフサイエンティストであるFei-Fei Li氏が、クラウドの機械学習アップデートの発表とともに、新しい機械学習によるAPI「Cloud Video Intelligence API」を発表した。
現在では機械学習による画像認識技術がかなり進んでいるが、動画内の検索は困難を極めていた。Googleが今回開発した「Cloud Video Intelligence API」はディープラーニング技術とTensorFlowフレームワークを使うことで、初めて動画内のコンテンツ検索を可能にした。
動画をGoogle Cloud Storageに保存すると、同APIは動画に注釈をつける。検索をかけると、動画のメタデータを抽出し、動画内のキーワードに当てはまる画像を検索結果として提供することで、動画内の検索をテキスト・ドキュメント内の検索と同様にできるようになった。
Googleは同APIを、膨大な非構造化データを扱うメディア企業やコンシューマーテクノロジー企業向けに提供する。Cloud Video Intelligence APIは、開発者向けにプライベートベータ版として本日から公開されている。
Google Cloud Next’17では同発表に加え、SAPと企業用ソリューション開発をするためのパートナーシップを結んだこと、正式にデータサイエンス・コミュニティKaggleを買収したことも発表した。
同技術が本格的に展開されたら、メディア企業のアプリ開発だけではなく、他の産業も大きなメリットを手に入れるだろう。特に医療画像分析や、これまで時間がかかっていた監視カメラのデータ解析に使われる可能性がある。
Source: Google Cloud Big Data and Machine Learning Blog
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。