株式会社ALBERTと、獣医皮膚科・耳科の専門企業の株式会社VDTは、2016年11月から2017年6月にかけて、獣医療における皮膚病判定アルゴリズムの実証実験を実施した。
本実証実験では、ディープラーニングの一種である画像処理に適したニューラルネットワークCNN(Convolutional Neural Network)を活用し、スマートフォン等のカメラで撮影した皮膚の画像に対し、診断候補となる病名を確率的に判定する仕組みを実現し、その精度を検証している。
今回の取組みにおいて、動物は人間と違い患部が体毛に覆われていることが多く、症例画像から皮膚病の症状が読み取りにくいという特徴的な課題があったが、この課題に対応する過程で、症例画像から患部を切取る技術や、ノイズに対する頑健性を高める技術にもノウハウを蓄積することができたという。
本実証実験の成果として、犬アトピー性皮膚炎及び毛周期停止については、他の疾病と比較して判定精度を上げることができたという。特に犬アトピー性皮膚炎は、小動物臨床施設において獣医師が頻回に遭遇する皮膚疾患だそうだ。同社は、来院件数の多い皮膚疾患を正確に判定することで診察業務の効率化や遠隔対応に貢献できるものと考えている。
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