モノづくりの聖地、DMM.make AKIBAが1周年を迎えた。まだあれから1年だと思うと、時が経つのは早い。
1周年を記念したイベントが行われ、この1年間で生まれた代表的なプロダクトの展示と、表彰、小笠原治氏×岩佐琢磨氏×堀江貴文氏(※特別ゲスト)によるトークセッションが行われた。
たった1年の間でこれだけ世間を賑わしたモノが出来てきてるという事実がすごい。米国Kickstarterで短期間に資金を得て、正式リリースが待たれる商品もいくつもあるのだ。
これもひとえに、まだ、だれもつくり方を知らない、手探りな時に入居し、死に物狂いで製品化にむけて努力をしてきたメンバーの努力と、それを支えるスタッフの協力のおかげなのだと感じた。
すでにご存知のモノもあるかもしれないが、展示されていたもののいくつかを改めて紹介する。
過去記事:「IoTの聖地になるか!モノ作りのすべてが体験できる、DMM.make AKIBA」ではDMM.make AKIBAの全貌がわかります。
handiii(ハンディ)
義手というと馴染みのない人が多いかもしれないが、exciii社が作ったhandiiiという義手はこれまでの義手の概念を覆すものとなっている。
まず、3Dプリンタでつくれるということだ。3Dプリンタでつくれるということは、データさえあれば誰でも作ることができるということだ。
現在、新しいタイプのHACKberryという商品は3Dプリンタデータを公開し、プログラムもオープンソースにすることで、世界中のどこにいても手軽に義手がつくれるということを実現しようと動いているというのだ。
これが実現できると、例えば紛争地域で腕を失った子供たちの義手を安価に作ってあげることもできるという。
実際に装着してみると、腕にバンドのようなものをまき、筋肉を動かすとそれに合わせて義手も動く。
人にあわせてチューニングもできるということだ。
実際に握りの強さをチューニングしてもらったが、少しの操作をするだけでモノも違和感なく持てる感じがした。
Orphe(オルフェ)
トヨタのCMで光る靴を履いたダンサーが美しい奇跡を作りながらダンスするというシーンを見たことがあるかもしれない。
実は、そのCMはまだ製品化前のOrpheなのだ。
私自身、はじめにOrpheに出会ったのはWearable Tech 2015の会場だ。
ダンサーが音やダンスにあわせて光るくつを履き、華麗なダンスを踊るのに魅了されたものだ。
くつの底部分全体にフルカラーのLEDが配置されていて、音や振動などにあわせて色を変える。
スマートフォンであらかじめ設定された動きを選択することができる。また、この動き自体プログラミングすることも可能だ。
塗り絵のような感じで、くつの光る色をつけていくこともできる。
Orpheは来年の一般発売にむけて、準備中とのことだ。
XON
最後はCerevoの新しいスノーボードギア、XONだ。今回展示されていたのはビンディングに8箇所の荷重センサーと、2つの曲げセンサーで、これをつけて滑るとスマートフォン等で体重移動の様子など様々なテクニックが早期に身につくということだ。
このほかにも、スポーツアクションカムや、骨伝導ワイヤレスヘッドフォンもXONシリーズにはあり、スノーボードをより楽しめるようになっている。
展示のほかにも、小笠原治氏×岩佐琢磨氏×堀江貴文氏(※特別ゲスト)によるトークセッションが行われ、3人でスタートアップをやるなら?というお題でのトークが行われた。
クルマのスタートアップや、未来のメガネなど、様々な内容について盛り上がった。
様々なモノが生まれた1年を振り返り、DMM.make Akiba 総支配人 橋場光央氏は、「来年はスピードがあるのは当然として、さらに新しいものを生み出す」と会を締めた。
過去記事:「IoTの聖地になるか!モノ作りのすべてが体験できる、DMM.make AKIBA」ではDMM.make AKIBAの全貌がわかります。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。