富士通株式会社とQualcomm Technologies,Inc.(以下 クアルコムテクノロジーズ)は、3.5GHz帯と4.9GHz帯の2つの異なる電波を組み合わせて同時に通信させるキャリア・アグリゲーションを用いて、データ通信の高速化に成功した。
キャリア・アグリゲーションとは、CC(Component Carrier)と呼ばれる無線周波数帯域を、同時に複数組み合わせて通信を行う技術であり、広帯域化によってユーザーの通信速度の向上が見込める。
実験は、富士通の5G基地局と、クアルコムの5G対応チップセット「Qualcomm Snapdragon X55 5G Modem-RF System」を搭載した試験用スマートフォンデバイスが用いられ、ピーク通信速度3Gbpsを超えるデータ通信に成功したという。
この高速化により、通信事業者は、異なる周波数帯を利用してより柔軟にネットワークの容量やパフォーマンスを改善することが可能になる。また、電波の二重化による安定性向上や負荷分散による周波数効率の向上を図り、ユーザーはスムーズな動画ストリーミングやより高速なファイルダウンロード、VRなどの技術を用いたサービスを通じて新たな体験が可能になることが期待される。
プレスリリース提供:富士通
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。