STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、無線通信技術LPWAの通信規格である「NB(Narrow Band)-IoT」および位置情報モジュール「ST87M01」に、新しい拡張機能を追加し、ヨーロッパ全域にわたるDeutsche Telekom社の通信ネットワークへの接続が認証されたことを発表した。
「ST87M01」は、NB-IoTリリース15認証取得済みで、通信接続機能と位置情報機能が1つの小型パッケージに集積されているモジュールだ。
また、3GPPおよび欧州無線機器指令(RED)などの欧州地域標準に準拠しており、オプションでGSMA準拠の組み込みSIM(セキュアエレメント付き)とGNSSレシーバが含まれている。
今回「ST87M01」にWi-Fi測位機能が追加され、GNSS測位が制限される可能性のある室内や都市部での堅牢な位置情報取得を可能にした。
さらに、eSIMのST4SIM-300を組み合わせているほか、GSMA SGP.32に準拠したリモートSIMプロビジョニングにも適しているため、ユーザは物理的なSIMカードを交換せずにモバイル・ネットワーク事業者を切り替えることができる。
STの特定アプリケーション向け製品事業部ジェネラル・マネージャーであるDomenico Arrigo氏は、「今回の認証により、ネットワークでの性能/動作と、通信接続の効率的な使用が最高水準であることが立証された。」とコメントしている。
また、Deutsche Telekom社のIoTデバイス&サービス責任者であるUday Patil氏は、「当社は、STのST87M01モジュールについて、安全性と信頼性、さらに高効率な接続を確保するために開発された当社独自の厳格な基準と業界標準に準拠してテストを実施してきた。この結果、このNB-IoTモジュールがDeutsche Telekom社の通信ネットワークでの大規模IoTプロジェクトに適しており、完全に認証できることが確認された。」と述べている。
なお、「ST87M01」はモバイル機器とIoT機器との相互運用性を推進するGlobal Certification Forum(GCF)の承認も取得しているとのことだ。
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