COMPUTEX2019レポートの第四弾は、日本でもすでに法人が立ち上がっている、nextDriveだ。
nextDriveは、「ECOGENIE」と呼ばれるスマートフォンアプリを提供していて、電力の使用状況や電気料金の随時確認、使いすぎの通知、家電の制御などを行うことができる。
さらに、振動センサー(MOTION PIXI)とカメラ(NextDrive CAM)と組み合わせることで、地震発生時の自宅の様子を遠隔でも確認することができたり、赤外線リモコン(BEEP)を使うことで空調をコントロールすることなどができる。
また、オムロンの環境センサーとも接続可能なので、家の状態も把握することができるのだ。
ところで、今回の展示で私が注目したのは、「CUBE」という小さい立方体のデバイスだ。
CUBEは、2017年に既報のデバイスだ「NextDrive、ローム製Wi-SUNモジュール搭載のIoTゲートウェイ「NextDrive Wi-SUN Cube」発売」
このデバイスを電源に刺しておくだけで、Wi-SUNやBluetooth4.0, Wifiといったネットワークを介して、太陽光パネルや蓄電池、エコキュートなどを操作することができるのだという。
このデバイスがゲートウエイの役割を果たし、前述したスマートフォンアプリ、ECOGENIEに各種情報を通知することができる。
しかも、これらのデータは可視化されるだけでなく、太陽光発電等によって発電した電力のうち、何パーセントかを蓄電すれば夜間の電気利用に回すことができ、節電につながるというアドバイスもしてくれ、蓄電装置をコントロールしてくれるのだ。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、電力会社から受ける給電に、省エネルギーを実現しつつ、家そのものでの発電を同じにしていこうという取り組みで、2020年までの新規戸建住宅の50%をこれに対応していこうという動きだ。
しかし、単純にZEHといっても、電力の利用状況は曜日や時間帯など、各家庭毎に異なるので、生活パターンを知らなければ効率的に行うことは難しい。
この仕組みでは、蓄電割合は単純に設定するのではなく、住人の生活パターンを分析して提案するというところが興味深い。
参考:nextDrive
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。