高齢化が進行する近年、介護業界においては、要介護者の増加と介護スタッフの人手不足が大きな課題となっている。現在、多くの介護施設では、スタッフが各居室を巡回してエアコンや空気清浄機などの運転状況を確認することが多く、入居者がナースコールで温度設定変更などを要望した場合もスタッフが居室まで向かい、個別に対応することが一般的となっている。
シャープ株式会社と株式会社平和テクノシステムは、平和テクノシステムが販売する介護施設向けナースコールシステム「Yuiコール」と、シャープのAIoT対応エアコン・空気清浄機を連携させることで、施設内の各居室のエアコンなどの運転状況を確認・制御できるシステムを共同で開発し、提供を開始した。
Yuiコールは、これまで別々に必要だった「ナースコール・PHS・ハンディナース・業務用電話」のシステムを一体化しており、ナースコールを中心に見守りセンサー、各種ソフトウェアなど様々な機器やシステムと連携することができる。これにより、施設まるごと管理可能な「トータルシステム」の構築が可能となる。
今回開発したシステムでは、Yuiコールとエアコン・空気清浄機をクラウド上で連携させることにより、管理室にあるYuiコールの画面上で施設内のエアコンなど機器の運転状況の確認や、温度設定変更などの遠隔操作が可能となった。
また、運転状況のほか、エアコン・空気清浄機に内蔵されたセンサーを通じて各居室の温湿度情報などを常時取得するので「入居者が夏場にエアコンを暖房運転する」といった誤操作も管理室で確認できるほか、室温がYuiコール上で設定した温度を上回るとナースコールと連動してアラート通知することもできる。
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