トンネル建設工事現場では、安全上の理由から、警報設備および通話設備などの通話装置を坑内へ設けることが義務付けられている。
古野電気株式会社では、同社の警報・通話設備に、サイレン・非常ベル等の警報設備、坑内外で通話可能なIP電話機、発破前などに非常放送可能なスピーカー、電源異常時の予備電源(UPS)および無線アクセスポイント(AP)を一体化しており、労働安全衛生規則に準拠している。
しかし、従来の有線方式ではLANケーブルを使用し、ケーブルの一般的な最大長である100m間隔で機器を設置したほか、工事の進捗に応じて機器を移設する際は、その都度ケーブルの移し替え作業が必要となり、それに伴い作業工数も増加していたのだという。
そこで古野電気は、マック株式会社と共同で、古野電気の土木現場向けWi-Fiシステム「ホップワイドLAN」(トップ画)を、マックが提供するトンネル建設工事現場向け警報・通話設備へ活用することで、システムの無線化を実現したと発表した。
「ホップワイドLAN」は、指向性アンテナとメッシュアクセスポイントを一体化させた、持ち運び式の土木現場向けWi-Fiシステムだ。これにより、設置する機器の台数と配線作業を削減した。
今後古野電気は、坑内の全域Wi-Fi化とWebツールを活用した業務効率化の提案に加え、現場環境の構築をマックと共同で提案するとしている。
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