HDや4Kなど超高解像度の動画、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)などインターネットコンテンツの大容量化が進み、インターネット通信の高速化ニーズが高まっている。また、有線ネットワークで広域エリアをカバーするには膨大なケーブルと工数が必要であり、その構築と維持管理のコストが課題となっている。
こうした中、株式会社村田製作所は、次世代高速ワイヤレスネットワークの構築に必要な大容量通信を可能にするミリ波帯(60GHz※1)RFアンテナモジュールを製品化し、量産を開始した。
同製品は、ミリ波帯の無線LAN規格IEEE802.11ad(※2)に対応することで、1チャネル(※3)あたりで最大4.62Gbpsの通信を実現。60GHz帯の周波数を使用した次世代高速ワイヤレスネットワークを構築する。
また、同社が独自に開発したLTCC(※4)により、モジュールを複数使用することで、屋外で数100m離れた基地局間をワイヤレスで結び、数Gbpsの通信が可能。安定した通信品質と高耐熱・高耐湿性を実現し、通信事業者の基地局など屋外での用途にも使うことができる。
同製品は次世代無線通信5Gを含む携帯電話の基地局間通信、Wi-Fiホットスポット間通信、スマートシティにおけるワイヤレス通信網などでの活用が想定されている。
※1 基地局を設置するのに無線局免許が不要な周波数帯のひとつ
※2 60GHz帯の高周波数帯を使用し、高速通信を実現する次世代無線通信規格のひとつ
※3 無線通信における伝送のための周波数帯
※4 Low Temperature Co‐fired Ceramicsの略で1000℃以下で焼成したセラミックのこと
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