東芝デジタルソリューションズ株式会社は、IoTで集めたデータの分析を容易にし、運用後の作業を効率化する機能を実現した「GridDB 5.5 Enterprise Edition」(以下、GridDB 5.5 EE)の提供を開始した。
「GridDB」は、東芝デジタルソリューションズが開発したスケールアウト型データベースだ。膨大な時系列データを蓄積しており、IoTやビッグデータに適した「時系列データ指向」「ペタバイト級の高い処理能力」「高い信頼性と柔軟な拡張性」「開発の俊敏性と使いやすさ」が特徴だ。
今回発表された新バージョン「GridDB 5.5 EE」では、SQLコストベース最適化や時系列データ自動集計などの機能が強化されている。
SQLコストベース最適化では、複数のデータの抽出方法を導き出し、それぞれにかかる時間を予測し、最適な方法でデータを抽出する。
これにより、プログラミング技術にかかわらず、データを効率よく抽出することが可能になるほか、運用開始後、時間とともにIoTデータの量が増加しても、データ抽出プログラムを見直すことなく、高速なデータ抽出を維持することができる。
時系列データ自動集計では、一定時間ごとの平均値や最大値、偏差等の集計・計算を、ETLツール(データの抽出・変換・書き出しを行うツール)に登録しておくことで、自動で定期的に計算を実行することが可能になった。
これにより、日ごとのデータを分析する場合、前日のデータを集計するプログラムを実行して結果が出るまで待つ必要が無くなり、定期的にバックグラウンドで自動集計されたデータを活用することができる。
なお、この機能において連携可能なETLツールとしては、アステリア株式会社のASTERIA Warpやオープンソースのtalendが挙げられている。
東芝デジタルソリューションズは今後も、DXやIoT、サイバーフィジカルシステムを支えるデータベースとして、「GridDB」の強化を続けていくとしている。
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