株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジー)と株式会社天地人は共同で、風力発電所の適地探索に特化した専用ツール「天地人コンパス 風力発電適地分析ツール」を開発した。
風力発電所開発に適地となるのは、風況が良く、広大な土地で、輸送路や送電線に問題がない地域だ。
しかし、適地を選び出すには、公開情報を基に候補地を絞り込み、その後数年単位で風況観測や地理的条件の調査などを行い判断する必要があるため、時間と費用がかかる。特に、海外の途上国では公開情報が少なく、適地の選出が難しい。
天地人が開発し提供している「天地人コンパス」は、地球観測衛星のビッグデータをはじめとする様々な宇宙ビッグデータを解析・可視化し、データ提供を行うWebGISサービスだ。農業から都市開発まで、様々な目的に合わせてカスタマイズ可能で、最適な土地を宇宙から見つけることができる。
今回新たに開発されたツールは、「天地人コンパス」を活用して、風力発電の適地分析に特化しているものだ。30年以上風力発電事業に従事するユーラスエナジーの風力発電所の操業データや開発難易度の知見・ノウハウを「天地人コンパス」にインストールした。
これを、天地人の衛星データから得た地形や降水量などの分析データと組み合わせて、適地を探し出すことが可能となっている。
ユーラスエナジーと天地人は、今後も「天地人コンパス 風力発電適地分析ツール」の精度向上に向けた改善を進める予定だ。また、ユーラスエナジーで試験運用してノウハウを蓄積した後、システム販売も視野に入れるとしている。
なお、2024年2月28日から3月1日まで東京ビッグサイトで開催される「WIND EXPO[春]2024 ~第13回[国際]風力発電展~」にて、「天地人コンパス 風力発電適地分析ツール」のデモが紹介されるとのことだ。
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