古河電気工業株式会社は、同社が提供するインフラ構造物向けの表面処理ソリューション「インフラレーザ」シリーズの全ラインナップに対応する、稼働管理システムを開発したことを発表した。
この稼働管理システムは、「インフラレーザ」の稼働データをリアルタイムで収集し、専用のWebアプリケーション「インフラレーザダッシュボード」で可視化するものだ。
電源ON/OFFのタイミングや、レーザの照射時間、照射時の出力パラメータ、GPSによる位置情報や装置の温度・電圧などの状態データといった、多岐にわたる稼働データをリアルタイムで収集する。
これにより、いつ、どこで、どのような条件で作業が行われたかを正確に把握し、施工状況のトレーサビリティを向上させる。
専用のWebアプリケーション「インフラレーザダッシュボード」は、PCやタブレットからアクセス可能で、収集されたデータをカレンダー形式やグラフ形式で表示する。
装置ごとの稼働状況やメンテナンス予定、パーツの状態などを画面上で把握することができる。
また、装置の状態変化を検知した際に古河電気工業のサポートチームに自動で通知が届く仕組みも構築している。
将来的には、稼働データに基づく予防的なメンテナンス管理への展開も視野に入れており、製造現場における品質管理の透明性向上や属人化の解消、技能継承の容易化にも貢献していく計画だ。
さらに、現在「照射設定管理機能」を開発しており、作業者が手動で照射設定を行うのではなく、ダッシュボードから母材や塗装に応じた設定をダウンロードすることで設定を完了することができる。
これにより、作業者の熟練度や現場の場所に関わらず、常に最適な照射設定で作業を行うことが可能となり、設定ミスや手戻りを防止し、施工品質の属人化解消と均一化を目指す。
なお、同システムは2025年12月に提供開始予定とのことだ。
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